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中央から蹴ったボールが、相手側の10メートルラインまで届いていないように見える。それなのに、試合は続いている。
短すぎたら、全部やり直しじゃないの?
ここはボールが届いた距離と、相手が先にプレーしたかを一緒に見ます。相手が10メートルラインへ届く前のボールをプレーした場合は、続行するという規定があります。 今回は15人制のキックオフを、World Rugbyの現行第12条で追ってみよう。
原則は10メートルラインへ届くこと。届いた後に戻る場合もある
World Rugby第12条12.6〜12.7では、ボールは10メートルラインへ届く必要があるとされています。距離を満たさなければ、蹴らなかった側が、蹴り直しかスクラムを選べます。スクラムは、両チームの選手が組み合って行う再開方法です。
ただ、最後に落ちた場所だけで距離を決めないでね。一度10メートルラインへ届いた球が風で押し戻された場合も、プレーは続きます。
あっ、地面に落ちた瞬間だけを見ていると、途中で届いたことを見逃すわけですね。
蹴ったところからボールを追い、一度どこまで進んだかを見る。長く飛んだかどうかの印象より、ラインとの位置を一つ確かめるほうが、この場面には役立ちます。
相手が先にプレーしたかで、短い球の扱いが変わる
第12条12.7には、相手が10メートルラインへ届く前の球をプレーした場合も、続行するとあります。以下は、ボールが横の外へ出ず、グラウンド内にある場面で距離の条件を比べた整理です。
| ボールの動きと相手のプレー | 距離についての扱い |
|---|---|
| 10メートルに届かず、相手もその前にプレーしない | 蹴らなかった側が、蹴り直しかスクラムを選べる |
| 一度10メートルラインへ届き、その後に風で戻る | 続行する |
| 10メートルへ届く前に、相手がその球をプレーする | 続行する |
一方、蹴る瞬間の受ける側の選手は、10メートルライン上か、その後方にいる必要があります。相手が先にプレーする例を知っても、キック前の立ち位置の条件は一緒に残しておこう。
再開方法を基礎から図で見たいなら、『ラグビーのルール 超・初級編 増補改訂版』も候補です。出版社の目次にキックオフや再開方法の項目があります。2023年刊の入門書なので、現在の細かな規定は公式ルールと合わせて確認します。
本を識別するISBNは「9784583115764」です。
次の短いキックオフでは、球がどこまで進んだか。線へ届く前に、相手がその球をプレーしたか。二つを続けて追ってみて。「短かったのに、なぜ続いた?」の答えが、落下地点だけでは決まらないと分かります。